[EC2] NVMe SSD ローカルストレージ搭載!C5dインスタンスが登場しました
こんにちは、菊池です。
本日ご紹介の新発表はこちらです。
Introducing Amazon EC2 C5d Instances
Amazon EC2で、最新世代のコンピューティング最適化インスタンスであるC5に、NVMe SSDローカルストレージを搭載したC5dというバリエーションが登場しました。
C5dインスタンス
C5インスタンスは、昨年登場したNITRO世代のインスタンスです。今回登場したバリエーションであるC5dは、永続的なブロックストレージであるEBSとは別に、インスタンスタイプごとに固定サイズで割り当てられたローカルストレージが利用可能です。
このローカルストレージは、M3やI2、I3などのインスタンスタイプが持つインスタンスストアと同様の、揮発性のストレージデバイスです。インスタンスを停止すると、そのデバイスに書き込まれていたデータは保持されませんが、一方でEBSに比べ安価、高いIOパフォーマンス、低レイテンシといった特徴があります。
利用可能なリージョン(2018年5月17日時点)
現時点で利用可能なリージョンは以下の通りです。
- バージニア(us-east-1)
- オハイオ(us-east-2)
- オレゴン(us-west-2)
- カナダ(ca-central-1)
- アイルランド(eu-west-1)
利用料
バージニアリージョンでのオンデマンド価格は以下の通りです。C5dインスタンスの利用料ですが、C5よりも1割程度、割高になっています。
インスタンスタイプ | vCPU | メモリ | NVMeローカルストレージ | C5d利用料 | C5利用料 |
c5d.large | 2 | 4 | 1 x 50 GB | $0.096 | $0.085 |
c5d.xlarge | 4 | 8 | 1 x 100 GB | $0.192 | $0.170 |
c5d.2xlarge | 8 | 16 | 1 x 200 GB | $0.384 | $0.340 |
c5d.4xlarge | 16 | 32 | 1 x 400 GB | $0.768 | $0.680 |
c5d.9xlarge | 36 | 72 | 1 x 900 GB | $1.728 | $1.530 |
c5d.9xlarge | 72 | 144 | 2 x 900 GB | $3.456 | $3.060 |
これまでのM3やI2、I3のインスタンスストアはその利用有無によって追加のコストはかかりませんでしたが、C5とC5dには価格差があることに注意が必要です。
C5dインスタンスを起動してみた
それでは、C5dインスタンスを起動してみます。
バージニアリージョンを選択して、新規EC2インスタンスを起動しよとすると、C5dの各インスタンスタイプが選択可能になっています。
今回はc5d.largeを選択します。ストレージの設定では、「ephemeral0」が自動で割り当てされています。
ローカルストレージの利用
起動したインスタンスに接続して、ローカルストレージを設定し利用可能にします。以下、環境はAmazon Linux 2018.03.0 を使用しています。
何もせずに起動した状態では、まだマウントされていません。
$ df -h ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置 devtmpfs 1.9G 48K 1.9G 1% /dev tmpfs 1.9G 0 1.9G 0% /dev/shm /dev/nvme0n1p1 7.8G 1.1G 6.7G 14% /
lsblk
でデバイスを確認すると、nvme1n1
として認識されています。
$ lsblk NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT nvme1n1 259:0 0 46.6G 0 disk nvme0n1 259:1 0 8G 0 disk ├─nvme0n1p1 259:2 0 8G 0 part / └─nvme0n1p128 259:3 0 1M 0 part
ファイルシステムを作成してマウントします。
$ sudo mkfs -t ext4 /dev/nvme1n1 mke2fs 1.42.12 (29-Aug-2014) Discarding device blocks: done Creating filesystem with 12207031 4k blocks and 3055616 inodes Filesystem UUID: 8cc18525-e633-4b9e-b555-f73d81ba8770 Superblock backups stored on blocks: 32768, 98304, 163840, 229376, 294912, 819200, 884736, 1605632, 2654208, 4096000, 7962624, 11239424 Allocating group tables: done Writing inode tables: done Creating journal (32768 blocks): done Writing superblocks and filesystem accounting information: done $ sudo mkdir /data $ sudo mount /dev/nvme1n1 /data
これでマウントできましたので、利用可能になりました。
$ df -h ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置 devtmpfs 1.9G 48K 1.9G 1% /dev tmpfs 1.9G 0 1.9G 0% /dev/shm /dev/nvme0n1p1 7.8G 1.1G 6.7G 14% / /dev/nvme1n1 46G 52M 44G 1% /data
最後に
最近では、I3を除きローカルストレージを保持しているインスタンスタイプは少なくなっていました。今回のC5dインスタンスの登場により、キャッシュ用途などで利用できるインスタンスタイプの選択肢が増えることになります。
うまく利用することで、ストレージコストを下げることも可能になりますので、マッチするケースがあれば積極的に利用していきましょう。